NORM.S.DIST 関数は、Excel で使用される正規分布に関する関数です。この関数は、指定された標本値 (x) の確率 (p) を求めることができます。

使い方は次のようになります。

NORM.S.DIST(x, [cumulative])

  • x: 標本値。
  • [cumulative]: 省略可能なパラメータで、累積分布関数を指定します。省略した場合は、標本値 x の確率密度関数の値を求めます。
  • 例えば、標本値 x=50 の確率を求めるには、次のようにします。

=NORM.S.DIST(50)

この場合、結果として、標本値 x=50 の確率は 0.6914624612740131 となります。
省略可能なパラメータ [cumulative] を 1 に設定することで、標本値 x 以下の確率を求めることもできます。

例えば、標本値 x=50 以下の確率を求めるには、次のようにします。

=NORM.S.DIST(50, 1)

この場合、結果として、標本値 x=50 以下の確率は 0.5 となります。

NORM.S.DIST 関数と NORMDIST 関数のちがい

NORM.S.DIST 関数と NORMDIST 関数は、どちらも正規分布に関する関数です。しかし、使い方が異なります。

NORM.S.DIST 関数は、指定された標本値 (x) の確率 (p) を求めることができます。使い方は、次のようになります。

NORM.S.DIST(x, [cumulative])

  • x: 標本値。
  • [cumulative]: 省略可能なパラメータで、累積分布関数を指定します。省略した場合は、標本値 x の確率密度関数の値を求めます。

一方、NORMDIST 関数は、指定された平均値 (mean)、標準偏差 (standard_dev)、および標本値 (x) を基に、正規分布上の確率 (p)を求めることができます。使い方は、次のようになります。

NORMDIST(x, mean, standard_dev, [cumulative])

  • x: 標本値。
  • mean: 正規分布の平均値。
  • standard_dev: 正規分布の標準偏差。
  • [cumulative]: 省略可能なパラメータで、累積分布関数を指定します。省略した場合は、標本値 x の確率密度関数の値を求めます。

例えば、平均値が 50、標準偏差が 10 の正規分布から、標本値 x=60 の確率を求めるには、次のようにします。

=NORMDIST(60, 50, 10)

この場合、結果として、標本値 x=60 の確率は 0.15865525393145707 となります。