「NEGBINOMDIST」は、エクセルやスプレッドシートで使える統計関数です。この関数は、負の二項分布(negative binomial distribution)の確率密度関数を計算することができます。

負の二項分布とは、連続した試行である確率的な出来事が起きる回数を表す分布です。試行が成功する確率を p、失敗する確率を q=1-p とすると、負の二項分布は次のように表されます。

f(x; r, p) = C(x+r-1, x) p^r q^x

ここで、r は成功する回数、x は試行回数を表します。C(x+r-1, x) は二項係数を表し、p^r q^x は成功する確率 p の r 乗と失敗する確率 q の x 乗を示しています。

「NEGBINOMDIST」関数は、この負の二項分布の確率密度関数を計算することができます。使い方は次のようになります。

NEGBINOMDIST(x, r, p, cumulative)

  • x: 試行回数
  • r: 成功する回数
  • p: 成功する確率
  • cumulative: 累積分布関数を計算する場合は TRUE、確率密度関数を計算する場合は FALSE を指定する。

例えば、試行回数が 5 回で、成功する回数が 3 回、成功する確率が 0.5 の場合、確率密度関数を計算する場合は次のようにします。

=NEGBINOMDIST(5, 3, 0.5, FALSE)

この場合、結果は 0.078125 になります。
関数を使用すると、負の二項分布の確率密度関数を計算することができます。また、累積分布関数を計算することもできます。累積分布関数は、ある区間以下の確率を表す関数です。

例えば、試行回数が 5 回で、成功する回数が 3 回、成功する確率が 0.5 の場合、累積分布関数を計算する場合は次のようにします。

=NEGBINOMDIST(5, 3, 0.5, TRUE)

この場合、結果は 0.5390625 になります。これは、試行回数が 5 回以下で、成功する回数が 3 回以上になる確率を表しています。

「NEGBINOMDIST」関数は、統計やデータ分析などでよく使われます。例えば、販売データや生産データなどを分析する際に、ある条件を満たすデータの割合を求めるときに使用されます。また、リスク評価や資産運用などでも、負の二項分布が使われることがあります。